ウクライナ学生等支援

ウクライナ学生等支援


<ウクライナからの学生等の学業・研究を支援するための協力のお願い>

東洋大学をご支援いただいている皆様へ

 皆様、いつも東洋大学へのご支援いただき、心よりお礼申し上げます。
 東洋大学では、2022年2月から続くロシア軍のウクライナ侵攻に伴い、困難な状況に置かれている大学生等を、本学に受け入れ、学業や研究を継続させるための環境を提供することといたしました。

 受け入れに当たっては、授業料等を全て免除するとともに、住居についても、本学の学生宿舎を無償で提供できるよう確保し、渡航費や生活費などについても、最大限の支援を考えてまいります。

 政府や諸機関にも働きかけ、少しでも多くの学生等を受け入れたいと考えておりますが、その全てを本学のみでサポートするのは容易ではない状況です。

 皆様には、人道的な観点からも東洋大学によるこの活動に対するご理解、ご協力のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

令和4年4月
東洋大学 学長 矢口 悦子



駐日ウクライナ特命全権大使セルギー・コルスンスキー氏と
矢口悦子学長による調印式

セルギー・コルスンスキー氏による特別講演会の模様

感謝の声

文学部国際文化コミュニケーション学科(2024年度秋学期交換留学)
Hashpan Edhar(ガシパン エドガー)さん
協定校名:Taras Shevchenko National University of Kyiv
(タラス・シェフチェンコ記念キーウ国立大学)



私はウクライナからの交換留学生として本学に来ました。留学の機会をいただき、日本で多くのことを学び、素晴らしい経験をすることができました。私たちのために寄付をしてくださった皆様には、心から感謝しております。






交換留学生として来日した当初、日本や日本での生活にはどんな印象をもちましたか?

日本については来日前に学んでいましたが、実際に踏み入ると、違っていました。成田空港を出たところ、すごくびっくりしました。「蒸し暑すぎる!ウクライナより100倍暑いよ、夜だって」と思ってしまいました。私たちの国は同じ気候帯に位置していますが、気候は大きく異なっていますね。

翌日、電車に乗って、寮に行きました。日本の電車はすごく綺麗で、ラッシュですら静かですが、同時に超複雑です。すぐに迷子になってしまいましたが、優しい駅員に助けてもらいました。その後、電車に乗り方に段々慣れていきました。日本の生活にもなれていきました。


日本でどんなことを経験できましたか?

コンビニから神社参拝まで様々なことを経験できました。初めてのコンビニのおにぎりは世界一美味しいおにぎりでした。おにぎりだけではなくて、色々な日本特有の食べ物を食べてみました。一番意外なのは餅でした。形も食感も味もウクライナで作った餅と全然違って感動しました。でも、食べるだけではなくて、実際に作ることもできました。AI-Houseの皆さんのおかげで餅作りの体験も得ました。疲れました笑。
お寺や神社も豊かな感想が出てくる経験でした。参道からはじめて、おみくじも、お祈りの仕方も、全部が独特と感じました。


何か感動したことはありましたか?

一番感動したことは、日本のお仕事の現場でのチームワークの大切さでした。一人一人が自分の役割を負い、お互いを支えながら作業をする様子には激しく感銘を受けました。どんな職場でも皆さんに手伝ったりしてもらえるし、雰囲気は静かで落ち着いています。これは自分自身の仕事観を大きく変えることになりました。

また、日本の自然、特に雄大な富士山にも感動しました。車窓から富士山が見えた瞬間、涙が出るほど嬉しかったです。富士山はとても大きくて美しく、世界で一番美しい山だと思いました。晴れ渡ったきれいな空の日に富士山を見ることができたのは、信じられないほど幸運でした。


在学中に学んだことはどのようなことですか?

在学中に様々な日本語力を伸ばせることを学びました。私のメンターの平畑先生のおかげで、日本語教育と日本社会に関することを学ぶことができました。でも、学ぶだけではなくて、何らかの日本の社会問題などについて知った時、日本人の友達から自分の立場から説明してもらったりして、実際にその問題を体感することができました。このような教科書から学んだことだけではなくて、実際の体験を通じて得た知識がすごく大事だと信じています。 そして、日本人の学生に「日本語クラブ」というクラブで色々日本語について教えてもらいました。でも、日本語だけではなくて、お互いの文化についても話しながら深く知りました。このような教科書に載っていない日本の生活についての知識を得ることができ、皆さんにすごく感謝しています。


どのような将来の夢や希望がありますか?

夢や希望が色々ありますが、今は一番叶ってほしい夢だと言えばウクライナの勝ちです。私たちは熱心に平和をとり戻すように頑張っています。でも、様々な国から支援をいただいたり、特に日本には支援や応援してもらうことが多くて、私たちだけのではなくて、みんなの戦いだと分かっており、さらに戦って頑張っていけます。サポートに非常に感謝しています。
従って、私のもうひとつの夢は、ウクライナと日本がお互いのことをもっと知ることです。ウクライナも日本も深い文化的遺産を持つ国であり、ウクライナ人と日本人の双方が互いについて学び、自分自身ももっと知ることができると信じています。


ウクライナ支援のためにご寄付いただいた方々へのメッセージをください。

私たちが日本で学ぶことができたのは、ご寄付いただいた方々のご支援があったからです。在学中の経験を通じて得た知識や価値観を、今後の人生や仕事に活かしていきたいと考えています。この報告を通じて、すこしでも私たちの感謝の気持ちが伝われば幸いです。本当にありがとうございます。

この支援が、私たちのような学生にとってどれほど大きな意味を持つかを改めて感じています。今後もこのような機会が続き、多くの学生が新たな世界に触れることができることを願っています。皆様のご支援が、多くの学生の未来を変えるきっかけとなることを信じています。